第3回「次世代の環境発がんを考える会」公開シンポジウムが終了いたしました、多
数のご来場まことに有難うございました。
 

先週(2012年8月1日)第3回「次世代の環境発がんを考える会」公開シンポジウム「中皮腫の早期診断と新規治療法の開発」が厚労省研究班との共催で開催された(順天堂大学に於いて)。多数の参加者があり、会場は大変盛況であった。1999年東京都文京区さしがや保育園の園舎改修時のアスベスト曝露で組織された、「文京区さしがや保育園アスベスト健康対策等専門委員会」の委員長の総合司会の下で、厚労省労働衛生課長の「来賓挨拶」でプログラムはスタートした。
第1部「臨床・病理」では、「我が国における中皮腫の臨床像」と「中皮腫の病理診断の問題点-長期生存例の解析結果を踏まえて」、さらに、環境省石綿健康被害対策室長から「中皮腫登録制度について」の講演があった。
第2部「発癌機序・早期発見」は、「アスベスト繊維による発がん機構の解明」と「中皮腫 発症前診断の取り組み」の発表であった。筆者は「東京土建国保」との、この5年間における血液検査による「大型研究型検診」の状況を発表した。年間3万人を超える(のべ12万を超える)検診の成果である。その中から、複数の「中皮腫 発症前に血液で診断」(朝日新聞記事)が発見されたことを報告した。この研究は、集団のサイズ・規模の大きさからして、今後、世界的な貴重なデータとなることであろう。
第3部「治療開発」では、「CD26分子に基づく悪性中皮腫への新規治療法開発」と「サイトカインシグナル阻害分子、SOCSを用いた悪性中皮腫に対する遺伝子治療法」が発表された。
最後に活発な「総合討論」もあり、「格調の高い素晴らしい公開講座でした。発表はどれもレベルが高く大変勉強になりました。」などの多数のコメントを頂いた。
今後の政策科学としても、医学的にも、「中皮腫の早期診断と新規治療法の開発」は重要な課題であり、大切なテーマであることが、改めて確認された、極めて有意義なシンポであった。最近、印刷会社の「胆管がんの発生」が盛んに報道されている。
2005年の「クボタ・ショック」の時が甦る。「職業曝露」、「間接曝露」、「家族曝露」、「環境曝露」を総括する「環境発がん」は、何時の時代にも起こり、「アスベスト・中皮腫」の研究を深く極めることは、今後も起こるであろう「環境問題」の解決のプロトタイプとなろう。

 
 
 日時 2012年 (平成 24年) 8 月 1 日 (水)  午後 1:00~
 場所 順天堂大学10号館 1F カンファレンスルーム
 会費 無料